« 8.15 | トップページ | 悪政、苛政 »

2006年8月15日 (火)

8月15日

Hiroshima

61年前の8月15日、私たちの国日本は敗戦を迎えました。日本中の都市が焼け野原となり、広島・長崎は地獄と化し、地上戦が行われた沖縄でも多数の住民が死傷しました。中国大陸で、また南方の島々やインドシナで多くの兵士たちが、その尊い命を奪われ、また同じように尊い、敵兵やその地の住民の命を奪いました。戦争さえなければ皆、それがどんなにちっぽけなものだったとしても、夢や希望や幸せをそのかけがえのない人生で実現できていたでしょう。殺し、殺された人々の誰が好んで人の命を奪おうと、それまで思っていたでしょうか? 戦争さえ無ければ、どんなに違った人生だったでしょう。8月15日は私たちが、戦争は何もかもを奪い尽くすまで続くことを取り返しのつかない犠牲を払って思い知った日です。

9jou

そして私たちは、二度と戦争をしないことを誓い、戦争放棄を唄った世界に誇る今の平和憲法を受け入れました。以来この60年間、私たちはどの国とも戦いを交えることなく、一人のよその国の人の命も奪うことなく、一人の日本人も国の命令で戦死することはありませんでした。

今日はそう言う意味で「平和の原点」、「平和の記念日」です。
今の平和な日本が生まれるための貴い犠牲となった全ての人々のご冥福を心からお祈りするとともに、今のまだ、辛うじて戦争に巻き込まれていない幸運をおおいに祝い合おうではありませんか!

Yasukuni

戦争で亡くなった人々を追悼すると言って、戦争遂行のために戦前造られた神社の参拝にこだわる政治家がいます。それに反対する人々に対し、非国民呼ばわりし、反対しているのは一部の外国だけだとうそぶく人たちがいます。戦争で亡くなった人たちを追悼する気持ちのない人がいるでしょうか? 人間として当然の自然の感情です。そしてその感情の表し方は人それぞれあるはずですし、それぞれの宗教観もまた千差万別でしょう。それなのにあるひとつの宗教の形式の参拝にこだわり、反対や懸念の声があることを当然知りつつ、強引に参拝する。私にはこれが、自然な追悼の気持ちの表出とは間違っても思えません。何らかの意図があることなのでしょう。

本来政治家の仕事は国民の生命と財産を守り、最低限でも幸せな生活を保証することでしょう。それからすれば戦争というものは、政治家が他の何を差し置いても回避しなければならないもののはずです。戦争こそが、国民の生命も財産も、最低限の幸せな生活も何もかも奪い取る最大の厄災だからです。周囲の国と緊張関係をわざと作りだしたり、軍備の増強を主張したり、さらには先制攻撃を主張したりと勇ましいことを言う政治家は、その最低限の仕事を放棄した無能の役立たずです。

Koizumisagi

靖国神社に祀られている人々は、その”魔の手”から祖国やそこに住む愛する家族を守ろうとした、まさにその主要な敵国であった米国に国富を売り渡し、そのお先棒を担いで大義のないイラク戦争に自衛隊を派遣し、自分たちと同じ運命にあわせたかもしれない今の首相が、参拝することを果たして喜んだでしょうか?

Abef

天皇の扮装をさせた信者にぬかずかせるような教祖を持つ似非キリスト教の合同結婚式に祝電を送って、「地元事務所がしたこと」と平然と言い放ち、「敵基地攻撃能力を持て」、「核武装せよ」と公言する次期首相最有力候補が参拝して、嬉しいでしょうか?

戦争とは、無条件降伏で絞首刑にでもならないかぎり絶対に自分たちは死ぬことのない、無能で役立たずの政治家が始めて、それに迎合したマスコミが好戦的な世相を創り出し、踊らされた普通の人々が、残酷に、惨めに、情けなく死んでいくことです。

8月15日は、この国が戦争の愚かしさ、平和の尊さを思い知った記念すべき日です。戦争賛美の軍国神社にお参りする日ではありません。

|

« 8.15 | トップページ | 悪政、苛政 »

コメント

はじめまして

私は大地実です。


 ヘンリーオオツさんのブログからWEB散歩をして、ときどき寄せてもらっています。
 ご挨拶するのは初めてですが、よろしくお願いします。

 私も権力に迎合したマスコミの戦争責任は非常に大きいと思います。

 この国の民主主義度を高めるために、発信し続けられるよう願っています。 

投稿: 大地 実 | 2006年8月17日 (木) 20時01分

大地さん、おはようございます。こちらこそ初めまして。
コメントいただき、感謝しています。

8月15日当日、小泉首相の靖国参拝について、ごく普通の若者である甥に聞いてみたところ「戦争で亡くなった人のお参りに行くのが、どうしていけないの?」と逆に尋ねられ、少々驚きました。
彼らにとっては、テレビで繰り返し報道される小泉さんの「先の大戦で国のために亡くなった人の慰霊のために参拝することに外国からとやかく言われることはない。」
というワンフレーズの繰り返しが唯一の情報源で、それが殆ど無意識のレベルですっかり刷り込まれているようです。
従って国内でそれに反対する人たちは、彼らにとって理解できないし、中国や韓国同様「反日」的とうつるようです。
靖国神社の生まれた経緯や、戦前まで果たしてきた役割、戦後におけるその存在の奇怪さを、順を追って話したところ、何とか理解してくれましたが、テレビだけからの情報の危うさを痛感させされた一日でした。

投稿: panta | 2006年8月18日 (金) 07時54分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/136135/11446416

この記事へのトラックバック一覧です: 8月15日:

» 今年は終戦記念特別番組を民放は作ってないのだろうか? [ファミリー メンタル クリニック]
先ほど対馬丸のことを書きながらふと思った。昨年は戦後60年だからなのかTBSはどうもピントはずれではあるが特番を作っていた。その前の年はさんまも出て「サトウキビ畑」もドラマ化された。 NHKの特集は見ていないのだけど、毎年どこそこのTV局で終戦記念日に合わせて特番が作られていたような気がする。例えば戦前から戦後にかけての女の3代記とかもいれて。 今年は、そんな番組がない。 人間の認識として�... [続きを読む]

受信: 2006年8月15日 (火) 15時30分

» 靖国参拝はアメリカの意志なんですぅ! [BLOG版「ヘンリー・オーツの独り言」]
私は一生懸命自分の意志で行ってるように演じているだけです。へへへなかなかの名演でしょう。小泉劇場のトップ俳優はなんと言っても私でしょう?職務として行ってるのではないなんてまっかな嘘です。職務でなければ寝てるよ... [続きを読む]

受信: 2006年8月15日 (火) 15時35分

» 小泉首相は数々の悪行の末、敗戦の日に靖国神社参拝 [権力とマイノリティ]
 ?靖国神社を参拝する小泉首相  朝からテレビニュースを見ていると、ホントに胸くそ悪い。  昨日夜、NHKスペシャルで「日中は歴史にどう向きあえばよいのか」を放映していたが、小泉首相や安部官房長にこそこの番組を見てもらい、今後のアジア諸国との外交について考え... [続きを読む]

受信: 2006年8月15日 (火) 16時12分

» 東京裁判異伝 2 [ 反戦老年委員会]
 今日15日、小泉総理大臣は予想通り靖国神社に参拝しました。中国などでも、天皇メ [続きを読む]

受信: 2006年8月15日 (火) 17時29分

» 小泉首相、復讐の神社へ----8月15日の靖国参拝 [とりあえず]
 小泉首相が今日の7時40分頃靖国神社に参拝する。  なぜそれがいけないのか、それは中国・韓国が批判するからではない。靖国神社は戦争を賛美し、日本の侵略戦争を正しいものとし、国民に死ねと命令し、それに際して一人でも多くの敵を道連れにせよ、とする神社だから批判するのだ。死んだ者を区別しないのが日本の思想というのならなぜ「英霊」というものが存在するのだ?すべての戦没者が戦争の犠牲者として同じはずなのに顕彰する理由は何なのか。◆ 復讐の神社  それは招魂の思想、つまり英霊の魂を呼び、生存者がその魂に復... [続きを読む]

受信: 2006年8月15日 (火) 18時48分

» 『ロッキード事件「葬られた真実」』 [喜八ログ]
「ロッキード事件の真相とは何か。そして、その事件の真相を闇に葬った真犯人は誰なのか」という戦後史最大のミステリーに挑んだ一冊。読み応えがありました。 『ロッキード事件「葬られた真実」』著者の平野貞夫さんは1935年高知県生まれ。衆議院事務局職員として33年間勤務。田中角栄・竹下登総理の「隠れた...... [続きを読む]

受信: 2006年8月15日 (火) 20時44分

» 国際政治学者の文章を読んでみよう(3) [薫のハムニダ日記]
日本のみなさまこんにちは。お盆休みはいかがお過ごしでしょうか。拙ブログにいつもは職場や学校からアクセスされる方が多いのですが、ここのところ、自宅やネットカフェからご覧いただいている方が多いようです。あぁ、ウラヤマシイ。 韓国にもお盆はありますが、陰暦でやっているのでいまは平日モードで働いております。陰暦なんて、(太陽暦では)毎年日にちが異なるのでメンドくさいと思うのですが、なぜかこの国は(って中国もでしたっけ?)いまだに陰暦を太陽暦と併用しています。 え~っと、そんなでいまフテクされてい... [続きを読む]

受信: 2006年8月15日 (火) 21時02分

» 「野火」あるいは叔父の墓 [再出発日記]
無言館の戦没画学生には、フィリピン・ルソン島で戦死している学生が少なからずいる。たとえば山之井龍郎「昭和16年に出征し、シンガポール、サイゴンなどを転戦したのち、一時帰国するが、すぐに再び出征、20年5月フィリピンルソン島で24歳で戦死」。日本の自然や可憐な...... [続きを読む]

受信: 2006年8月15日 (火) 21時58分

» 8月15日に [しっとう?岩田亜矢那]
筆者は改憲論者である。 但し「改正」という限りはこのように変える事を提案する。 日本国憲法  第九条    〓項    陸海空軍及び自衛の為のあらゆる戦力・武力の保持をしない。    国及び地域の交戦権・及び自衛権を否定する。    以上...... [続きを読む]

受信: 2006年8月15日 (火) 22時06分

» これまでの歴史を検証すると,戦争は「起きる」のではなく,必ず何者かによって「引き起こされている」 [エクソダス2005《脱米救国》国民運動]
このエントリは8月15日にちなんだつもりでもないのだが,阿修羅掲示板のあっくんという多分かなり若い書き手の投稿(下記参照)に触発されて書かれたものである. あらゆる戦争に向かう道は止めるべき。 http://www.asyura2.com/0601/idletalk19/msg/553.html 投稿者 あっくん 日時 2006 年 8 月 13 日 05:16:00: hhGgKkD30Q.3. ←ご協力お願いします!■これまでの歴史を検証すると,戦争は「起きる」のではなく,必ず何... [続きを読む]

受信: 2006年8月16日 (水) 01時16分

» 加藤紘一氏宅が放火か?! & 小泉首相の参拝 [日本がアブナイ!]
 昨日8月15日は終戦記念日であった。  私たち国民が、この日になすべきことはただ一つ。戦争のためにで心ならずも亡くなった 方々を思い、そして日本が二度と戦争をしないように強く誓うことだと考える。  私のPOLICYは、日本に戦争をさせないことなのである。<コチラ>  15日、案の定、小泉首相が靖国神社に参拝した。現職首相の終戦記念日の参拝は昭和 60年の中曽根康弘元首相以来21年ぶりになる。<この件は後述> これも大きな問題性のある話ではあるのだが、おそらく私も含め、多くの人... [続きを読む]

受信: 2006年8月16日 (水) 04時49分

» 小泉首相は静かに去るべきである。(森田実さん) [とくらBlog]
 「小泉首相は静かに去るべきである。小泉首相の役割はもう終わったのだ。」と森田実さんが書かれています。8月14日の森田実の言わねばならぬ[274]に、8月15日は全国民が平和を祈り、平和を誓う日である。小泉首相の靖国参拝は、8月15日の全国民の静かな祈りを邪魔する暴挙である。小泉首相は理性を取り戻すべきだ。これ以上、8月15日を弄ぶのはやめるべきである。とあり、小泉さんが靖国参拝されても、騒がずに無視したいと思っていました。野良狸の巣さんも、「小泉靖国参拝は騒がれないと成り立たない」で、靖国参拝に関... [続きを読む]

受信: 2006年8月16日 (水) 12時14分

» NHKスペシャル「日中戦争」とその他靖国がらみのテレビについて [ぴーひょろのぼやき]
今朝首相小泉は公約どおり靖国神社に参拝した。小泉は自らの行為の意味を理解してい [続きを読む]

受信: 2006年8月16日 (水) 13時58分

» 東京招魂社(靖国神社) [喜八ログ]
栗本慎一郎さんの「パンツをはいた純一郎」(『週刊現代』2005号12月24日号掲載)からの引用です。  靖国神社参拝問題で、小泉は中国、韓国の怒りを買っていますが、靖国神社に対して、彼は何も考えていないですよ。私はかつて国会議員として『靖国神社に参拝する会』に入っていた。そこで、小泉に『一...... [続きを読む]

受信: 2006年8月21日 (月) 20時46分

» 団塊の世代のために [関係性]
 朝日新聞(7月29日付け朝刊)の記事「ニートに向け合宿 現場は」が掲載された。 対策として〓厚生労働省の「ニート」向け合宿「若者自立塾」と〓農林水産省の「農業体験合宿」を紹介し、その現場を訪ねている。   〓厚生労働省の「ニート」向け合宿「若者自立塾」の場合  NPO「風のすみか」が「若者自立塾」の委託で「ニート」の仕事慣れの場を提供している。その場の一つがベーカリーである。  ここに参加をしている女性(20)はパン生地作りとカスタードクリーム作りに汗を流している。この女性は故郷の高校を中退し... [続きを読む]

受信: 2006年8月22日 (火) 11時53分

» 南京大虐殺は存在した! [Die Weblogtagesschau laut dem Kaetzchen]
日本の著者らに賠償命令 中国での南京虐殺訴訟  (朝日新聞) - goo ニュースについて。  まず,私自身の自己批判から始めることにしよう。私の母方の祖父は数年前,92歳で大往生した。ただ,祖父は亡くなるまでの数年間,妄想や悪夢に襲われることが多かったと介護してた叔母が言っていた。実は,祖父は陸軍憲兵として,江蘇省における虐殺行為を指揮したという,戦犯として戦後を生きてきたのだ。  祖父は元気な頃... [続きを読む]

受信: 2006年8月23日 (水) 21時25分

» 経済格差と心の病 [関係性]
 OECD(経済協力開発機構)の報告書によると主要国の中で日本とイタリアは「経済格差」が大きい部類に属すことを示した。  貧困率(所得が平均の半分以下の人の割合)を見ると、次の順位となる。           18〜25歳  26〜40歳   1位:アメリカ  19%      14%   2位:日本    17%    12%   3位:イタリア  14%    11%   4位:ドイツ   14%    8%   5位:フランス  8%    6%  アメリカはかなり先を行き、その後を... [続きを読む]

受信: 2006年8月24日 (木) 14時41分

» 知らないところですすんでいる思想統制? [とくらBlog]
 あれ?いつからChupika Szpinakになったの?と気になるmudaidesuさんところの記事、読みましたか?ワシントンポストに載った、Steven Clemonsって方の文章「日本の思想警察の増長」が、訳してあります。「いつものようにガーっとなんで日本語あさしいけど堪忍。」と書いてありますが、たぶん、あやしい と書きたかったんでしょ、とツッコミながら、少し引用↓他の社会なら、それは政治マニア同士の、ちょっとした争いの一つで終わったような話かもしれない。しかし、日本(抱きしめることのできるよ... [続きを読む]

受信: 2006年8月28日 (月) 11時07分

« 8.15 | トップページ | 悪政、苛政 »