こうせつの叫び
ハイビジョンで生中継された「拓郎&かぐや姫−つま恋2006」の録画の一部を姉の家で見せて貰いました。BS2で放映される10月29日が楽しみです。
「あの人の手紙」を歌い終わったこうせつが「、、、、この31年間いつのまにかわれわれ大人の意志で戦争も平和もどっちも選べる立場にわれわれなってしまったわけですね。、、、こういうことがないようにわしらが子どもたちのために世界に平和の国をつくらんといかん!おねがいします!平和国家を目指そう!やろうぜ!」と叫び、会場から共感の歓声が上がった場面が印象的でした。
と同時にその慎重な言い回しにやるせなさを覚えたのも事実です。思ったことを自由に叫べない社会、反対意見を言うと家に火をつけられる社会、思想信条の自由を守るために裁判に訴えないといけない社会、右の人、左の人、上の人、下の人、全ての皆さんにお尋ねします。そんな社会を目指してこの国は戦後を歩んできたのですか? そんな社会を目指して、汗水垂らして皆一生懸命働き、泣き笑いしてきたのでしょうか?
十数年前に床上浸水を経験したことがありますが、一面泥の海になった我が家を見て途方に暮れ、おおいに気持ちが萎えてしまったのを今でも鮮明に思い出します。ましてや自らの発言を封殺せんが為に、思い出の詰まった我が家を丸焼けにさせられたら、どんなに悔しく恐ろしいことでしょう! 私なら足がガクガク震えて止まらないでしょう。卑劣極まりないことですが、政府やマスコミがあんなに消極的な態度なら今後も続くでしょう。
また日の丸・君が代に反対して降格や減給の処分を受けそうになったとき、「何でそんなことにこだわるの、ただ日の丸に頭を下げるだけじゃない!」と妻や子供に泣きつかれたとき、果たして私なら法廷闘争にまで突き進むことができるかどうか甚だ自信がありません。
映画「Always3丁目の夕日」の時代の抜ける青空のような自由と解放感の中で生まれ育った私たちが若者に成長した頃には、納得のいかないことに元気よく、そして屈託無く「異議あーり!」と叫ぶことができました。今の世の中にそんな雰囲気は感じられなくなりつつあります。重苦しい空気がこの国を覆いつつあります。個々の仕事に専念していたり、毎日がお正月番組のようなテレビばかり見ている分には何らその変化には気付かないかもしれません。しかし安倍晋三さんの公約や主張(新教育基本法、共謀罪、憲法9条の廃止)が現実のものになってしまったら、もう「平和を選ぶ」こともできないでしょう。
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