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2007年1月の4件の記事

2007年1月28日 (日)

お笑いが日本を変えた!

Tv2

自他ともに認めるB層の妻が言いました。「○○(私の呼称)が言うように毎日お正月番組みたいね。お笑いの人達と若い女性タレントがひな壇に並んでゲラゲラ笑ってるだけよね。何か世の中が変わってしまったよね。」


何時からでしょう、こんな感じになってきたのは。西川やすし・きよしなどの第1次漫才ブームの時はまだテレビ番組の一分野に過ぎなかったように思います。「8時だよ、全員集合」は私も楽しみにみていましたが、ギャグで食べ物を粗末にすることへの批判はあったものの、まだタガは外れてなかった気がします。


その後、お笑い軍団みたいのものがいくつか登場して、大仕掛けで冒険ごっこをするような番組が始まり、軍団の大将の無理難題によって子分達が酷い目に遭う様子をみせて視聴者を楽しませるような構成でした。その流れで過酷な罰ゲームを売り物したり、若手の芸人さんにその尊厳を踏みにじるような試練を課してモニターを通して皆で笑い飛ばしながら観察するような企画が出てきたのではないかと思います。たかがテレビと思って見過ごしてきましたが、影響力の大きい(とりわけ子供達にとっては)テレビだからこそ、この時期に私たちは声を挙げなければいけなかったのかもしれません。


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そのうちにいわゆるバラエティ番組というのが幅を利かせるようになり、タレント達の身の上話やクイズ遊び、果てはふざけあいをだらだら流すだけのお手軽な番組が日がな一日続くことになります。そしてたいていその司会や出演者にはお笑いの人たちが配されており、かくして何も考えずゲラゲラ笑ってテレビを見ていれば日が経っていく有り難い仕組みができあがっていきます。さらに最近ではその応用編として、法律相談や政治論議までバラエティ化され弁護士や政治家先生達がこぞって御出演です。ここでもお笑いの人たちがキーポイントで彼らにあわせてうけをとれることが大切な出演条件のようです。テレビという土俵の上で先生、先生と祭り上げられつつ、実際はいいように笑いの出汁に使われています。


一面的に見るとそういうテレビ的なものの結実のひとつが一昨年の郵政民営化劇場型選挙だったのではないでしょうか。最近は報道番組のバラエティ化も進んでおり、今にお笑いの人がニュースキャスターを務めて面白おかしくニュースを報じるのではないかという悪夢が頭をよぎります。


私は一生懸命芸を磨いているお笑い芸人さん達をこの記事で揶揄しているわけではありませんので、念のため。


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2007年1月25日 (木)

あの人の責任は?

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「イラク開戦判断は誤り」 防衛相、米大統領を批判ー東京新聞
日本記者クラブでの会見だそうですが、記者達からその開戦を真っ先に指示した小泉前首相の責任を問う質問は出なかったのでしょうか。出なかったとしたらちょっと情けないし、出ていたとしたらなぜ記事に載せないのでしょう。タウンミーティングのやらせが発覚したときも、当時の最高責任者である小泉さんにマスコミは取材を試みたのでしょうか。是非とも不二家のようにしつこく、しつこくつつきまくって欲しいものです。(どだい無理か…)
それと久間大臣のイラク復興支援特別措置法の延長問題についての

「日本だけが何もしないでいいのか。(日本が撤退したら)足並みがそろわないのではないかという気がする。そういうことも判断の基準になってくる」

の発言ですが、空自の輸送機は何を運んでいるのでしょうか。イラクの人々の生活支援物資なのでしょうか。

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2007年1月21日 (日)

ワクチンの学割、家族割!?

Vaccine

年末になるまで暖冬ぎみだったせいか、私の住む県ではいまだインフルエンザは流行と言うほどの広がりは見せていません。先週ようやくA型の方が2人出ましたが、同じ週にワクチンを打った方もこの分なら抗体ができあがるまでまず大丈夫でしょう。


そのインフルエンザワクチンの接種料ですが、私の診療所ではワクチンの個別接種が始まった頃からずっと大人も子供も3,150円です。大分前のことでもう記憶が定かではありませんが、確か市の医師会に問い合わせて大体どこもこのくらいの値段でしていると聞いて決めたように思います。


以来十数年、ずっとこの価格できました。ところが最近ある患者さんから「病院によってインフルエンザワクチンの値段が違うけど上等なワクチンは高いのか」と聞かれました。あわてて調べてみると2000円台でしているところが結構あり、「学割」あり「家族割り」ありとまるで携帯電話の料金設定のような状態を呈していました。さらには別な患者さんから、東京近郊の県に住んでいる子供さんのかかっている病院ではそこに通院している人は3000円、そうでない人は5000円という料金体系になっているそうだと聞かされ本当に驚きました。


日頃薬の原価とか、薬価差とか利益についてはあまり深く考えない(というよりどうしてもそっちの方を考えることを卑しいと考えてしまう)私ですが、少し考えてみざるを得ませんでした。まず薬の卸さんの請求書を見るとインフルエンザHAワクチン1ml入り(つまり大人二人分)が1700円弱の単価でした。一人分が800円少し!、ここで何たる暴利を貪っているのかと思われる方もいるかもしれません。でもワクチンは接種を希望される方に手渡しして、自宅で好きなように使用していただく物ではありません。注射しても大丈夫かどうか十分な問診と診察をした上で接種することになっています。重篤な副作用が出現するのは接種後30分以内が殆どですのでこの間は院内で様子を見ます。健康診断の場合もそうですが、自由診療(健康保険を使えない医療行為のこと)の場合保険診療の点数(すべての医療行為に対して点数がついています)を使って請求額を算出しています。他に医療行為の金銭的価値を計る尺度を持ち合わせていないからです。するとインフルエンザワクチン接種の場合先ほどの800円に、診察料(初診料)の270点と皮内・皮下及び筋肉内注射手技料の18点を加算(1点は10円)すると合計で3700円くらいになりますから妥当なところでしょうか。


一方別な見方をすると、ワクチンそのものは800円そこそこな訳ですからそれだけを考えると1000円の接種料でも元は取れると言うことでしょう。いろいろな料金体系を工夫している医療機関を非難するつもりは毛頭ありません。接種を受ける方にとっては安いに越したことはないでしょう。ただ、「すべての人を等しくインフルエンザの脅威から守りたい」という医療の原点みたいな気持ちが失われ、「当院なら御予約いただければ500円の割引サービスをただいま実施中です。」なんていう市場原理丸出しの競争になったら悲しいなと思った次第です。


念のために言っておきますが、私自身は皆が納得して決められるのであれば1000円の接種料でもかまわないと思っています。その方がより多くの人々が接種を希望するでしょう(でも談合と言われるのかな?)。医療に競争はなじまないと思うのですが…。

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2007年1月10日 (水)

あっという間の…

Hokusai

例年になく多忙な年末から、お正月休みを利用した我が家としては思い切った長期の家族旅行、帰宅してからのやっつけ仕事の山(まだ相当うずたかい、助けてくれ〜)と格闘しているうちにあっという間に1月も中旬になってしまいました。父の運転ミスによる母の怪我まで加わって自分のブログの更新どころか人様のブログを拝見することもままならぬ日々でした。幸い母も快方に向かい、子供達も大学に戻り、ようやく一息つけそうですが何故かブログを更新するのが億劫なこの頃です。80代の父の老いが気に懸かっているせいかもしれません。


とにもかくにもまた少しずつ更新していこうと思っています。皆さん、今年もよろしくお願いします。


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