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2007年3月24日 (土)

タミフルその後

Tamiflu

ようやく少し落ち着いてきましたが、まだまだインフルエンザが猛威をふるっています。私の診療所では全外来患者さんの10%前後がインフルエンザなどという日が毎日のように続いていました。少ないように思われるかも知れませんが、救急病院とは違って慢性疾患の方が大部分を占める毎日の外来で、呼吸器や消化器の急性疾患や外傷の患者さんの割合というのは普段は数%くらいです。ですからインフルエンザの方が10%前後になるともう朝から晩までインフルエンザの診療ばかりをしている感覚になってしまいます。
前の記事で私の所では異常行動は一件も経験していないと書いたばかりですが、先日インフルエンザの診断をした10代の小学生の女の子のお母さんから、昨年タミフルを飲ませた際に”絨毯の留めピンを次々に引き抜く”という異常行動があったことをお聞きしました。一方今回タミフルを処方しなかったインフルエンザの中学生の男の子のお父さんからは、”大声を出して壁を叩いて大変だった”ということを後日お聞きしています。
タミフルを内服した方、内服していない方の異常行動をそれぞれ1例ずつ経験したわけですが、こんな僅かな例からはタミフルと異常行動の関連について末端の開業医の私のレベルでは到底判断がつきません。早く厚労省の追加調査の結果が出て、異常行動についてタミフル服用者と非服用者の間に有意差(統計学的に明らかな差)があるかどうかをはっきりさせていただきたいものですが、結果が出るのは夏頃とのこと、途方もなく先です。
そして研究班の複数の教授の講座に販売元の製薬会社から多額の寄付金が来ていることも明らかになりましたが、これでは調査結果を胸を張って患者さんに説明できるわけがありません。この業界に限らず献金なんていうのは結局何らかの利益誘導に意図的或いは結果的に結びつく可能性が高いのですから、もういい加減にやめて貰いたいです。そんなにお金を払いたいのなら自らの税金を上げて貰う運動でも始めて下さい。

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コメント

立花隆のメディア・ソシオ・ポリティクスが更新されていますが、今回はタミフル問題でした。本文記載のリンク先はかなり参考になるようです。

http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/feature/tachibana/media/070324_tamiflu/

投稿: あめんほてっぷ | 2007年3月25日 (日) 10時34分

あめんほてっぷさん、コメント有り難うございます。前の記事へのコメント、そのままになってしまっていてすみません。
早速、立花隆のメディア・ソシオ・ポリティクス読んでみました。よくまとめられており大変参考になりました。紹介されている浜六郎氏のサイトもたまに見ているのですが、今回はTIP誌06年11月号のPDFをプリントアウトしてじっくり読むことにしました。まだインフルエンザの患者さんは多く、明日からの診療にまったなしの状況です。

投稿: panta | 2007年3月25日 (日) 13時27分

私の近所の子どもさんがインフルエンザにかかり、40度も超す高熱が出てすぐタミフルを処方してもらったそうです。
一晩で熱もすっかり下がり、タミフルの効力に驚いていました。その2日後に10代の子どもには処方できない、とニュースで知り、「うちの子どもは運が良かった!」と言っていました。
たしかに目の前で苦しむ子どもを見たらタミフルを、、というのが親心ですよね。
今も高熱で苦しんでいる子ども達がいるとおもうと、
一日も早い厚労省の調査結果がほしいものです。

投稿: korokoro | 2007年3月30日 (金) 13時18分

korokoroさん、いつもコメント有り難うございます。
確かに効く人は1日ですっと熱が下がってしまうことが多い印象は持っています。ただ薬の効果を判定する場合は、その際に解熱剤などの他の薬を併用していなかったかどうかはもちろんのこと、統計的に意味のある人数同士で年齢・性別・飲み始める前の正確な体温等々…様々な条件をできるだけ同一にして比較しないと正確なことが言えないのが難しいところです。

投稿: panta | 2007年3月31日 (土) 07時48分

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