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2007年4月の6件の記事

2007年4月25日 (水)

これが私たちの宰相です。

Shinzo1

先日の日曜日、いつもありがたい雑用を仰せつかる妻が友達と外出していましたので、私は溜まりきっていた事務的なやっつけ仕事に心おきなく精を出すことができました。その間、きっこのブログで紹介されていた衆議院教育再生特別委員会での菅直人と安倍晋三との質疑の模様をBGM的にではありますが、最初から最後まで衆議院TVで見ることができました。当日はアクセスが多かったのか、きっこのブログからのリンクではいつまでも映像が始まりませんでしたが(本日4月25日現在は大丈夫のようです)、衆議院インターネット審議中継のビデオライブラリから、「4月20日」、「教育再生特別委員会」、「菅直人(民主党・無所属クラブ)」と順を追って入ると視聴可能でした。
(以下記憶を頼りに書いていますので、正確でないところもあるかも知れぬことをお断りしておきます。)

Shinzo2

1時間の長さでしたが、本当にただただ呆れ返るばかりでした。冒頭、菅さんから長崎の伊藤市長射殺に対する見解をただされると、暴力やテロの卑劣さや民主主義への脅威を一国の総理らしく重厚に語るのかと思いきや、始めに小声の早口で少しそのことに言及しただけで、後は自分はその報を聞いてああしたこうしたとの弁解じみた発言に終始し、それどころか菅さんの発言を言いがかり呼ばわりしていました(実際に「言いがかり」と言う言葉を使っていました)。首相がどういう発言をしたかはもう知れ渡っています。たとえ菅さんにそのことに言及しようという意図が見えたたとしても、ここは涼しい顔で民主主義や暴力に対する自らの信念をきっぱり述べるところではないでしょうか。私のようなずぶの素人にもわかることです。”人品卑しからぬ”という言葉がありますが…言わずもがなです。菅さんも「言いがかりととられないように気をつけて質問したのですが…」と呆れていました。

Sinzo3

話が沖縄での集団自決への軍の関与が教科書検定で削除された問題に移ると、あろうことか「いま沖縄の参院補選の最中なのでこの話題を取り上げたのではないか」との主旨の発言、これには菅さんも「選挙の争点を国会で論じてどこが悪いのか」と怒っていました。しかし議論はこれ以上進まず「教育再生とは関係ない」の一点張り、”お話にならない”とはまさにこのことです。安倍首相がすかし、若をかばう爺のごとく伊吹文科省が論点をずらしていたずらに時間が過ぎていきます。視ていて歯痒いばかりでした。

一方「総理はキレることが多い」と菅さんに言われると「菅さんにキレると言われたらおしまいです。」と切り返したのはいいものの、それに対して圧倒的多数を占める与党の議員達から喝采が起こると得意満面でおどけたポーズをとる始末です。

Kokkai

ずっと見ていて初めは腹も立ちましたが、やがて本当に悲しくなってきました。この間他の議員達はニヤニヤしたりボーッとしているばかりで緊張感のかけらも感じられませんでした。テレビではパリッとしたスーツに身を包み胸を張って歩く首相の姿がよく放映されます。しかし国会で答弁しているのはまるで”ドラえもん”に出てくる”スネ夫”を連想させるような別人でした。どちらが本性かは国会答弁を見ていれば誰にでもわかることですが、如何せん1時間にわたって国会中継をじっくり視聴できるほど国民はひまではありません。だからこそテレビ・マスコミにはありのままを伝えてほしいと思うのですが…虚しいばかりです。

これが私たちの国会です。これが私たちの宰相です。これが私たちのマスコミです。

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2007年4月20日 (金)

日本て独立国じゃなかったの?

Ohtasori

「太田光の私が総理大臣になったら...秘書田中。」という番組、評判はよく耳にしていました。さりとて夜ゆっくりテレビを見る余裕もなく一度も見ずに終わっていたのですが、先日とうとう見ることができました。

「マニフェスト:アメリカとの同盟関係を一旦白紙にします」編をニコニコ動画の小さな画面で見ました。最初に”太田総理”のマニフェストが発表され、一部ドラマ仕立てになった解説映像が続くのですが、あの「年次改革要望書」が出てきたり、いかに日米同盟が日本にとって隷属的なものかという論調でした。”太田総理”を挟んでマニフェストに対する賛成派と反対派が左右に陣取る配置になっていますが、年次改革要望書は日本側からもアメリカに出されているという反対派の発言は、「そんなのはずっと無視され続けている」と共産党の人に一蹴されていました。反対派の席にいる米人女性から「一度白紙にしてみたら? そうしたら日本人もその有り難みがわかるでしょうよ」的な本音とも言える高慢な発言があったり、小倉優子の「日本て独立国じゃなかったの?」発言が飛び出したりとなかなか興味深い内容でした。

議論が戦争のことに及んだ際に、”太田総理”が「おれは(自衛隊員など)他人を戦場に行かせといて自分は平気ではいられない。戦争になったら俺も戦場に行くから、石破(元防衛庁長官)さん、あんたも一緒に行こうよ!」と絶叫調で何度も何度も呼びかけていました。これには石破本人を始め反対派からは何ら有効な反論が返せずタジタジのようでした。恐らく自分たちの今のステータスは「余人を持って代え難し」と思っていて、戦場の露と消えるのは勿体ないということでしょう。自衛隊員を犬死にするかも知れない戦地に平気で送れても、自分たち自身がそこで死ぬことは国家の大きな損失だと考えているのでしょう。
番組内ではこのマニフェスト、賛成9票、反対15票で否決されましたが(ただし冒頭では反対だった人が一人賛成に回っています)、一般視聴者の投票では賛成48%、反対52%と僅差なのは、当を得た解説のせいでしょうか、はたまた”太田総理”の魂の叫びが届いたせいでしょうか。

Murata

それにしてもしたり顔をして米国への隷従が最良の選択かの如く、米国人と一緒になって得々と語る日本人が少なからずいることには呆れ返ってしまいました。いまこういう人達がこの国を牛耳っているのだなということがよくわかりました。

Kamikaze

太平洋戦争に散った兵士達は彼らをどう思うでしょうか。私の右半分を占める愛国的なマグマがひたひたとせり上がってくるのを感じた十数分でした。

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2007年4月15日 (日)

浅ましいの誰だ!

Yajiuma

その内容をテレビが解説しさえすれば誰もがおかしな法律であることがわかる悪法、国民投票法案が衆院で可決されたその日、そのテレビでは朝から中学教師の下着泥の一部始終が写っている防犯ビデオ映像が何回も流されていました。浅ましくやりきれない姿でしたが、今のテレビ局の姿もその浅ましさにかけては似たり寄ったりだと思います。マスメディアとしての使命を忘れて権力やスポンサーに迎合し、理性や良心を失って下ネタや嘲笑に満ち溢れた低俗な番組を流し続けています。

私が今回何よりも腹立たしく思ったのは、あの映像を無造作に流し続けるテレビ局の人権に対する配慮の無さです。おそらく「学校の先生か、これは視聴者が喜ぶ面白い映像だぞ、どうせ下着泥をするようなハレンチ犯だ、無修正で全国に流しても問題ないだろう。」くらいの感覚で放映したのだと思います。今のテレビ局の軽薄・不遜さからしたら、そう考えたとしても不思議ではありません。

”面白映像”とか”衝撃の映像”などと銘打って人の不幸や不運や恥を臆面もなく放送し続けるテレビに要求すること自体が土台無理なことなのかも知れませんが、その影響力は計り知れないものがありますので、やはり許すことができません。犯罪者には考慮すべき人権など無いというのでしょうか。きちんと法律に則って裁判で処罰される犯罪者をさらし者にする権利が、テレビ局のどこにあるのでしょうか

この教師の場合は犯罪としては微罪にはいるのだと思います。手錠をかけられ留置される過程で、彼はすべてを失ったことを知り、悔やんでも悔やみきれない自責の念に駆られて死にたいほどの気持ちだと思います。家族もとても辛い立場に立たされており、その事を思うとますますやりきれないでしょう。それでも人の命を奪ったわけでもなく、取り返しのつかないことをしてしまったわけでもないのですから、罪を償ったら二度と同じ馬鹿なことはせずに立ち直って貰いたいものです。もしそれが病的なものから来ているのなら、治療も必要でしょう。そんな時、あの放映はどう作用するでしょうか。ありとあらゆる映像が録画され、インターネットで世界中を行き交う世の中です。恐らく半永久的に存在し続けるでしょう。その事をテレビ局の人間が知らないわけがありません。これは悪意に満ちた人権侵害だと思います。

どんな人間にも人権があるのです。偉い人だけにあるわけではありません。取るに足らぬと世間から思われている人にも、最低の極悪人にも人として生まれながらに人権はあるのです。アメリカの若者や世界の老若男女の命を奪い続けるブッシュにも、これから日本の若者の命を奪おうとしている安部晋三にさえ人権はあるのです。”誰にでも”そして”生まれながらに”あることを忘れてはいけません。もしそうでなければ”人権剥脱の刑”なんてのをつくれば、そのひとをなぶり殺しにしようが奴隷にしようが自由なはずですが、今回の防犯ビデオの放映はまさにそれに等しい行為だと思います。

真っ当になれよ、テレビ!

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2007年4月12日 (木)

国民投票法案

国民投票法案が緊急事態に入っているようです。お急ぎの方は下段のリンク先に飛んでみて下さい。

内容もよく知らないし与党案と民主党案との違いもよく理解していない私が言うのも何ですが、結局は憲法を変えて海外へ戦争に行ける国にこの国を変えてしまおうという企みなことくらいはおのずとわかります。この国は戦争で辛酸を舐め、近隣諸国にも筆舌に尽くしがたい惨禍を及ぼしたことを深く反省し、二度と戦争をしないことを誓って平和憲法を選んだことは国民の常識であるはずです。

しかるにその国民の代表であるはずの国会議員たちがこぞってこの法案を通そうと躍起になっているのはなんたる裏切り行為でしょう。国民をよその国で必ずや犬死にさせることにつながるこの法案によくもまあ賛成できるものです。彼らにとって憲法が改正された暁には、異国の地で尊い命を落とすのは今の経緯をつゆとも知らない若者たちでしょうし、最愛の人を失って悲嘆に暮れるのも議員たちの家族では決してないでしょう。

Yasukunigiin

自分たちは決して命の危険のない安全地帯にいながら国家のためと称して国民の命を危険にさらす算段をしている国会議員たちというのは何様のつもりなのでしょう。そんなに「国際貢献」とやらがしたかったら「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」宜しく「みんなで米軍のために戦う国会議員の部隊」でも作ってイラクでもイランでも突撃されたらどうでしょうか。全員が見事討ち死になさったらアメリカから感謝され勲章のひとつも貰えるかもしれません。

えっ?自分たちがいなくなったら日本の国がなりゆかなくなるですって?大丈夫です。日本にはあなたがたくらいの優秀な人材は掃いて捨てるほどいてあなたがたの後がまをすぐに埋めてくれるのでこの国はびくともしないはずです。正気を取り戻した日本をどうぞ靖国神社から見守ってやって下さい。

この法案を含め、いくつかのとんでもない法案が緊急事態を迎えているようです。
危険度最大級「国民投票法案」(競艇場から見た風景)
超緊急!与党による4月12日の国会運営の暴走に歯止めをかける電話、ファクス、メールを!(村野瀬玲奈の秘書課広報室)

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2007年4月 9日 (月)

東京都知事選

Tochijisen

浅野さんは健闘されましたが得票差からすると完敗です。やはり知名度の問題でしょうか。テレビでもてはやされるようなタイプの人が出ないと勝負にならないということなら悲しいですね。東国原知事が誕生して間もない頃、宮崎県の友人と話をする機会がありました。無党派ではなく自民党や民主党から仮に立候補していたとしても当選していたのではないかとの私の考えにその友人は否定的でしたが、今回の都知事選の結果を見て私はよりその感を強くしました。そのまんま東が今回の都知事選に出ていたらどうだったんだろう、もし田中康夫だったら、筑紫哲也の場合は…等々、頭の中を悔し紛れの妄想が駆けめぐります。

政見放送などじっくり見る人は殆どいないでしょう。今の状況からは望むべくもありませんが、テレビが選挙期間中NHK・民法共同で特集番組を組み、すべての候補者の政策や人となりをなるべく公平に何回も放送するようなことをしないと、結局はテレビ的に知名度が高い人が有利となったり、ふざけて出ているような人もある程度の得票を得てしまうことになるのだと思います。

さて繰り言はこのくらいにしておきます。今回石原都知事の三選を阻止したい一心で、少なからぬ知人や親戚にメールを送ったり、浅野さんへの投票を御願いしました。以前の私からは考えられない行動でした。それだけ危機感が募っているのだと思います。その結果賛同してくれる人がいたり、同じ思いを持っていた人の存在を知ったりと勇気づけられたのも事実です。

向かい風がとても強くなりつつありますが、負けないためにはしっかりと地に足をつけ、まわりの人々と力を合わせて、一歩ずつ足を前に踏み出していくしかありません。

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2007年4月 8日 (日)

統一地方選

今日は都知事選の結果が気になり、祈るような思いです。
私の持っているカーボンナノチューブのように細い東京とのパイプを目一杯使って、はじめの一歩さんの檄文をメールしました。
私の県も知事選を迎えていますが、典型的な無風選挙区です。謎の右翼rさんの方式(以下引用)に則り先日共産党候補に期日前投票をすませてきました。

●都道府県議会と市区町村議会選挙は…

・与野党が相乗りしている場合はなるべく「共産党」に入れてください。
地方自治体ならば「外交防衛」は原則として関係ありません。
外交防衛は原則として国の専管事項です。
特に「米軍基地」が「ない」自治体なら「伝統保守」の方々も安心して共産党に入れて下さい。(地方の実情により異なりますが…米軍基地がある自治体でも出来れば共産党に投票して欲しいのですが…)
何故、「共産党」なのかと申しますと、共産党は「反新自由主義政党」だからです。
福祉政策などは共産党の方がよろしいでしょう。

※国民新党の候補者がいるところでは国民新党でも悪くはないでしょう。
但し「与野党が相乗り」している場合は別ですが。

・与野党が対立している場合は野党「民主党」「共産党」「国民新党」など勝てる候補ならば誰でもいいでしょう。

※社民党は割愛しています。

一刻も早く「民主党」「共産党」「国民新党」「社民党」「新党日本」「新党大地」が結束して「反新自由主義・野党連合」を立ち上げて欲しいです。
そうなれば、何も考えずに野党に投票出来るのですが…

さあ、皆さん!
「一票一揆」に参加しましょう!!

『あなたの一票が「宗教票」の一票を無効にする!』
『あなたの一票が「組織票」の一票を無効にする!』

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