妻が時々参加している子供(が幼稚園や小学生だった頃からの)つながりの井戸端会議、今や皆さん50歳前後の御婦人達ですが、今回も話題が尽きなかったようです。勿論参院選の話題も登場したようですが、安倍首相の評価がそれほど低くなかったり(皆さん拉致問題がすぐ頭に浮かぶようです。かっこいいという意見も多かったとか!)、丸川珠代さんに同情的だったり(TVタックルの司会で好感を持たれているようですが、この番組けっこう皆さん観ているんだなと複雑な思いでした)と、大方の情報をテレビで仕入れているごくごく普通(あくまでも私の周囲の話ですが…)の主婦の方達が、政治についてどのように考えているかを、妻からの伝聞ではありますが、垣間見た気がしました。
ネット上には危機を叫ぶ護憲派の声が満ちあふれていますが、一歩外に出るとこの有様です。憲法の”け”の字も話題に上らなかったそうです。妻が参加している別の習い事の席では60代の御婦人達から、自民党の○○さんから御世話になっているのでその人に入れるとか、北朝鮮が攻めてきたら大変だからアメリカの言うことを聞いておかないととかの言がよく聞かれるようで、妻は投票結果が出るまで今回の参院選の自民敗北にはとても懐疑的でした。私も今回の選挙結果はテレビに誘導されたところが多分にあるものと考えています。
今までの私ならここでため息をついてそれで終わりだったのですが、年のせいか憲法、とくに9条の行く末が気になって居ても立ってもいられません。思い切って先の井戸端会議の参加者のお一人に電話してみました。安倍首相が中心になって進めている憲法9条改訂を狙った国民投票法案が強行採決で成立したこと、結果として3年後には改憲派の国会議員の数によっては投票が実際に行われる可能性が高いこと、その場合最低投票率の規定もなく、テレビでの有料CMも自由なので、資金力のある改憲派にいっきに押し切られて9条の廃止が現実のものになる危険性がきわめて大きいこと、そうなったら自衛隊が米軍の先兵としてイラクを始め世界中で戦闘に参加させられることが目に見えていることなどを順を追ってお話し、最後に民主党の中にも改憲派の議員が少なからずいるので、来るべき衆院選ではそこをよく確かめて投票して欲しいと締めくくりました。
私は決して話し上手な男ではありませんし、ましてやこのような内容の話を身内以外の人にするのは初めてのことです。私の思いがどれだけ伝わったかは定かではありませんが、強行採決が頻繁に行われているという認識はこの方にもあるようでした。また肝腎の9条に関しては、御主人が時々テレビを見ていて「子供達が戦争に行くことになるぞ、安倍首相は子供がいないからわからんのだ。」と言っていたけど何のことかよくわからなかったそうです。それでも何とか私のつっかえつっかえの拙い話を理解してくださり、友達にも話してくれると約束してくれて長い電話は終わりました。
たった一人に対する、そして本当に思いが伝わったかどうかも自信のない、私の小さな小さな護憲運動です。しかし日本中の心ある方が周りの一人でも二人でもよいから、とにかく呼びかけ、粘り強く働きかけるしか今の状況は変えようがないと思います。ネット上だけではなく、実社会でも思い切って話しかけてみてください。電話をしてみて下さい。平和を望んでいない人などいないはずです。若者の命を献上してまでよその国につくし通せという人などいないはずです。皆さんそういう状況が目の前に迫っている事実を知らない、知らされてないだけです。まず知って貰うことから始めるしかありません。知ってくれさえすれば必ずや通じるはずです。
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